はじめに
不妊治療を振り返って思うことを3つにまとめてみました。
①人生には優先順位がある
これは不妊治療における「決断」に関して感じたことです。
私は転職5年目、34歳の時に不妊治療をスタートしました。
任される仕事も増え、裁量も大きくなるにつれ、仕事の面白さをひしひしと感じる頃でした。
それと同時に元々、子供が大好き、どうしても子供が欲しいという気持ちは強くなる一方でした。
不妊治療を始める時や、負担が大きくなる体外受精へステップアップの際に、仕事のキャリアと不妊治療の間で迷いが生じました。仕事を優先したら、子供はできないかもしれない。通院頻度が高いと言われる(当時はとりあえず大変そうというイメージ)不妊治療を始めたら、仕事を犠牲にしなければならない。これを考えるだけでかなりのストレスでした。
とりあえず続けられるところまで精一杯やろうと仕事と不妊治療の両方に力を注いでいましたが、夏にストレスで帯状疱疹になったことを機に、不妊治療を優先させようと心に決めました。1年で妊娠しなかったら休職しようとも思っていました。
仕事のキャリアはもちろん大事ですが、女性には出産できるタイムリミットがあります。また、卵子の質は年齢に左右されるとも言われます。キャリアを諦めたわけではありませんが、人生の第一順位は何かと考えた時に私にとっては、「子ども」でした。割り切ってからは精神的にも楽になったように感じます。
これまで仕事を頑張ってきて、力をつけてきたのだから、いつか仕事の方も挽回できると信じています。
②不妊治療を続けるためには周りの人とのコミュニケーションが大切
これは不妊治療における「継続」に関して感じたことです。
不妊治療に関して旦那さんは病院を探してくれたり、最初の予約をとったりと大変尽力してくれました。しかしながら不妊治療が進むにつれ、思うように結果が出ない焦りから旦那さんにあたることも多くなってきました。「どうして私ばっかりがこんなに通院して、仕事も調整して、苦労しないといけないんだろう」と。ケンカも増えました。そんな中でも、旦那さんは美味しいご飯も作ってくれて、治療の合間のほっとできる時間を作ってくれました。
仕事面でもストレスは増大していきましたが、周囲の人に助けられてきました。治療当初は上司に不妊治療のことは伝えていませんでした。しかしながら、徐々に通院との調整に苦慮したり、精神的に不安定になることで上司への態度もひどくなりました。結局、スケジュールを調整してもらうためには不妊治療を行なっていることを伝えた方が良いと感じるようになり、上司に相談しました。職場に話しただけでも気が楽になったと思います。急な治療の予定が入っても上司や同僚にお願いすることで、対応することができました。
不妊治療は通院頻度が多く、周囲の人の協力がないとやっていけません。周りに感謝しながらサポートしてもらうだけでなく、同僚が何か困っていたらすぐに手を差し伸べるといった姿勢も大切だと思います。コミュニケーションをこまめに取りながら、「持ちつ持たれつ」の関係を築くことが大切だと思いました。
③先の見えないことでも目標に向かってなんとかやり遂げる精神力
これは私自身が不妊治療を行う中で身についた「力」に関することです。
元々、私は上手くいきそうにないと感じるとすぐに諦めるタイプでした。上司にも「諦めが早い」と言われていました。
諦めることも時には大切ですが、不妊治療の場合、諦めたら終わります。
「子どもが欲しい」という切なる願いからなんとかやり続ける精神力が身についたと思います。
この「精神力」ですが、私の場合、「人に頼る力」、「人と支え合い生きる力」と言い換えることができるかもしれません。不妊治療は1人の力だけでは続けていくことは物理的にも、精神的にもできません。治療を通して、これからの人生でも有益となる「困難な状況でのやりくりの仕方」を学んだように思います。
ただし、これは私が結果的に授かれたからこそ言えることだと思います。
もし、不妊治療をあのまま続けていたら、こんな悠長なことは言ってられないと思います。
長い間、願い続けながら治療を続けていらっしゃる方のほうが数十倍、数百倍精神的に強いと思います。頭が下がります。
まとめ
不妊治療と出産を経て、こうして思いをまとめることができました。
不妊治療は、治療をしたからといって必ず子どもを授かるとは言えない、酷な世界です。
願いは叶う、努力は報われるといった生易しい世界でもありません。
ただひたむきに続けていくしかないのが不妊治療ですが、その中から何か見出せるものがあると少し世界は変わって見えてくるのかもしれません。
少しでも多くの人の願いや望みが実現できる世界であることを切に願います。


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